カセットテープのデジタル化サービスは、カセットテープに録音されている音声や音楽をCDに焼いたり、USBメモリに保存したり、データダウンロードをしたりできるようにすることです。カセットテープの音源自体はアナログですので、そこからMP3やAACといったファイル形式に変換して、それぞれの希望に合わせて再生しやすいようにします。
こうしたデジタル化は、個人が自分で行うこともできます。しかし、この分野における専門家である業者が行うことによって、より高品質の音源保存が可能となります。
たとえば、カセットテープはノーマルポジション、ハイポジ、メタルポジションなど、録音の質が異なるテープが存在します。業者はそれぞれのテープの種類に合わせて、プロ用のプレーヤーを使うことによって、最高の音質を再現できます。また、再生した音声をデジタル化するにしても、劣化の少ない形で行います。そのため、思い出の音声や音楽をクリアに聞くことができるのです。
また、カセットテープならではの音の雰囲気を再現できるのも特徴です。いわゆる「名機」と呼ばれるカセットテーププレーヤーを使用して再生したものをデジタル化することによって、アナログ音源が持つ独特の良さを残せます。保存形式はデジタルになりますが、音の雰囲気はアナログという、ベストな音源にできるわけです。
中にはかなり古いカセットテープを持っていて、自分で扱ったらそのまま破損してしまうのではないかという不安を持つ方もいます。その点、プロはそれぞれの状態を見極め、安全な仕方で作業をします。一般的な寿命が過ぎた50年前くらいの古いものであっても、保存状態によってはデジタル化できることもありますので、相談してみましょう。
単にデジタル化するだけでなく、利用しやすい状態に編集してくれるのも、デジタル化サービスの特徴です。たとえば、音源の冒頭や終了後に無音状態が続いているカセットテープはよくあるものです。こうしたケースでは無音部分を削除して、すぐに音声を聴けるようにします。もちろん、無音部分については料金が発生しないので、お得です。
デジタル化サービスの完成品をCDでもらう場合、プロは業務用の高品質のものを使用します。より音質や音の再現性が高くなりますし、耐久性があります。CDもやはり物理的なメディアですので、経年劣化したり、光によって劣化が進んだりします。その点、格安店などで販売されているものよりも高品質のCDを使い、プロ用の機材で作成をしますので、信頼性が高いです。
さらに、別途CDのラベルを作り、印刷もしてくれます。思い出の音声を家族にプレゼントしたい時などは、タイトルなどを付けて作ることもできるわけです。
有料オプションとなることも多いですが、カセットテープ音源の音量が低くて聞き取りづらい場合でも、専用ソフトを使って音質を維持しつつ、ボリュームアップするなどの作業をしてくれることもあります。こうしたプロならではのサービスは利用する価値が高いです。