家にあるカセットテープをデジタル化して、CDに残しておこうとプロのサービスに依頼する人は多いです。その理由は様々で、いろいろな事情が関係しています。
たとえば、いわゆる終活を考えている高齢者が利用するケースが見られます。自宅のものを少しずつ整理しようと押し入れの中を見てみたら、大量のカセットテープが出てきます。中身を確認すると、今は手に入れるのが難しい昔懐かしい歌手のコレクションや、家族で集まった時の音声、子供たちのイベントで録音したものなどがあり、こうしたカセットテープは単に捨てるのはしのびないということで、デジタル化サービスを頼むのです。どうしても残しておきたいコレクションを保存できるだけでなく、思い出の音声を家族にシェアしてあげることもできます。
自分でカセットテープの中身をパソコンにデータで保存しようと思ったものの、途中で挫折したという人もいます。USBメモリなどに直接カセットテープの音源を移行できる機器も販売されているので、簡単に自分でもできると思いがちです。しかし、実際にやってみると、たくさんのカセットテープがあるので作業に時間がかかってしまって、大変だと感じる人もいます。カセットテープの音源を一度すべて再生しないといけないので、1本につき数十分かかるからです。自宅にあるものを全部やろうと思ったら、相当な時間がかかるということで、サービスに頼んだというわけです。
音質に不満があるという理由で、プロに依頼されるケースも少なくありません。自分でデッキを使って再生してパソコンに取り込んでみたものの、デジタル化したものを聞いてみたら、雑音が多いとか、音量が低いとか、不明瞭で聞き取りづらくなってしまうことがあるのです。大事な音源だからこそ残したいのですから、良い音質であることは重要です。プロならレベルの高い機器を揃えていて、個人ではできないような高い音質でデジタル化をしてくれます。思い出の音源を楽しむのにも最適のサービスなのです。
厳選した音楽を気軽に聴けるようにしたいという理由で、デジタル化サービスを頼む人もいます。カセットテープにはトラック信号が入っていませんので、聴きたい曲の頭出しは早送りと停止を繰り返し、聴きながら確かめることになります。カセットテープの音源をそのままデジタル化しても同じで、頭出しをするには早送りをしないといけません。
しかし、デジタル化サービスでは、曲ごとにトラック分割をしてくれるところもあります。少し料金がかかってしまいますが、それぞれの曲の間にトラック信号を入れてくれますので、簡単に曲ごとの頭出しができるのです。こうした作業を個人で行うのは大変ですし、知識が求められますので、プロに頼む強い理由となります。
このように、カセットテープのデジタル化サービスでは、自分でデジタル化するのでは生まれないメリットの恩恵にあずかることができます。大事な音源を残したいと思ったら、プロに依頼する選択肢も候補として入れておきましょう。